老後資金の目安と貯め方

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老後資金はいくら必要?目安の3000万円は本当?

 老後資金の目安は3,000万円と言われますが、その根拠はどのようなものなのでしょうか。

 保険会社や証券会社等が、投資や貯金、年金保険の販売のため、多めの金額を提示している部分もありますが、豊かな老後を営むため、病気や子供の結婚、親の介護などを考えた場合に、老後の資金3000万円という金額はあながち間違いではありません。

 老後資金の目安を考える場合、考えなくてはいけないのは、老後の生活費と公的年金等の金額。まず、生活費がどれくらい必要なのかから考えます。

老後の生活費の最低必要金額は月22万円、豊かな老後を営むためには月34.9万円

 老後の生活と言うと特別なもののように考えてしまいますが、定年後に何かよほど新しいことを始めない限り、今までの生活費の延長で試算することができます。

 今の生活費から、働きにいかなくなった分、交通費や交際費が少し減ると思うので、その分を引いた金額が正しい老後の生活費です。家計簿などをつけているのであれば、確認してみるといいと思います。

 統計情報で参考になる生活費は、生命保険文化センター「平成28年度 生活保障に関する調査」の調査です。これによると、必要最低限必要な生活費は約22万円、ゆとりある老後の生活費は約34.9万円となっています。

 ちなみにゆとりある老後の上乗せ金額の約12万円の内訳ですが、旅行・レジャー、趣味、子・孫への援助などが挙げられます。

 男性の平均寿命は約80歳、女性は約86歳ですので、定年60歳とした場合の老後の期間を約25年と考えると、必要な生活費は、6600万円~1億500万円あたりとなります。


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公的年金でもらえる金額、厚生年金で夫婦で約22万円、国民年金は1人6万500円

 次が公的年金でもえる金額を考えます。貰える年金額も人によって異なりますので、毎年のねんきん定期便で調べるのが確実です。

日本年金機構 ねんきんネット

 なお、日本年金機構には、ねんきんネットというサイトがあり、将来受け取る年金見込み額や、自分の年金記録を確認することができます。

 なお、もらえる年金の目安としては、厚生年金で夫婦二人の世帯の場合、満額で月額約22万円、国民年金は1人約6万5000円、夫婦で受給すれば約13万円です。

 当然ですが、この年金額は、現状の金額なので、今の40代、50代の世代が受給世代になるときに、いくらもらえるかは不明で、おそらく少なくなるだろうと言われています。

 厚生年金を受給する夫婦であれば、毎月の受給額が22万円で、最低限の生活費はまかなうことが可能です。ただ、ゆとりある老後生活を送るためには、毎月13万円ほどの上乗せが必要で、25年で考えると、約3900万円となります。

→公的年金についてくわしく


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ゆとりある老後と不測の事態にそなえると老後資金は約3000万円必要

 ゆとりある老後に必要な金額を考えると、約3900万円になります。

 さらに、退職金の金額を考えると、受給額の平均が1000~2000万円とのことなので、2000~3000万円あたりが不足となります。

 ゆ老後資金に必要な金額が3000万円というのは、こういった計算によるものだと思われます。

 贅沢をしなければ、なんとかなると思うかもしれませんが、不測の事態というのもあるので、貯金はある程度必要です。

 老後の不測の事態で多いのは、まず病気です。がん、心筋梗塞、脳卒中の三大疾患は、高齢になるほど罹患率が増えてきます。

 次に介護の問題です。自分の介護もありますが、平均寿命が延びている今、老々介護の問題もあります。

 その次が子供の問題です。子供の結婚、孫への資金贈与などは、うれしい出費と言えますが、子供が独り立ちできない場合などになると、大きな問題となります。

 持ち家の場合の家の修繕などは、ある程度織り込み済みだと思いますが、病気、介護などは、急に起きて、出費も多くなるので、備えは必要です。

 3000万円は多すぎる金額かもしれませんが、3000万円に近い金額は貯めておきたい金額と言えるかもしれません。


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